Pennant Lab
仕組み

優勝確率90%を、どう受け止めるか

数字を出している側の私が言うのも変な話ですが、優勝確率という数字は、けっこう誤解されやすいと感じています。今回は「確率の読み方」について、私が普段から気をつけていることを書きます。

90%でも、優勝しないことはある

「優勝確率90%」と出ていても、そのチームが優勝しないことは、ふつうに起こります。だって10回に1回はそうなる計算ですから。

私自身、数字を出す側なのに「90%ならもう確定でしょ」と言われると、少しむずむずします。これは天気予報の降水確率とまったく同じで、降水確率80%の日に雨が降らなくても、予報が間違っていたわけではありません。80%とは「こういう空模様が100回あれば、80回くらいは降る」という意味だからです。

優勝確率も同じで、「同じ状況が100回あったら、何回そのチームが優勝するか」を表しています。100%でも0%でもない限り、逆の結果は常に起こりえます。

動きやすい確率、動きにくい確率

もうひとつ知っておくと面白いのが、確率によって「動きやすさ」が違うことです。

  • 90%や5%のように端に寄った数字は、1試合くらいでは大きく動かない
  • 50%前後の数字は、1勝1敗で数字がぐらぐら動く

つまり「際どい局面ほど、確率は敏感に反応する」。優勝争いが本当に面白いのは、この50%付近でチーム同士の確率が入れ替わる時期です。

ゲーム差とは、何が違うのか

「ゲーム差で見れば十分では?」と思うかもしれません。でもゲーム差は、今この瞬間の結果だけを表しています。一方で優勝確率は、残りの試合数、これから誰と当たるのか、その相手が強いのか弱いのか、というところまで込みで計算しています。

だから「2チームのゲーム差は僅差なのに、優勝確率にはけっこう差がある」ということが起こります。たいてい、残りの対戦相手の有利・不利が効いています。ゲーム差には表れない部分を数字にできるのが、確率のいいところだと思っています。

確率は、安心の道具ではない

私がいちばん伝えたいのはここです。優勝確率は「もう安心していい」という保証書ではなくて、「今どのくらい際どいか」を測る道具だと思っています。

だからPennant Labの数字も、当たった・外れたの結果論で見るのではなく、その時点での際どさの記録として眺めてもらえると、いちばん本来の使い方になります。数字を信じ込むためではなく、「へえ、今はこんなに際どいのか」と楽しむために使ってください。